９月８日の大雨。皆さんはどのような行動をとりましたか？
<このコラムは会員である板井秀泰様（印西市）よりご寄稿頂きました>
千葉県内では８日、台風１３号の影響による大雨で、各地で被害が発生しました。
茂原・横芝光・鴨川で２４時間降水量が観測史上最大、
成田・香取・木更津で２４時間降水量が９月の最大となる、記録的な大雨でした。
テレビ等では、数日前から大雨に警戒を呼び掛けていましたが、
皆さんは、事前（前日等、大雨となる前）の情報を活かすことができましたか？
大雨により尊い命を失わないため、自分、そして、大事な人の記憶が鮮明なうちに、
今回の行動を「振り返り」、善後策を皆で話し合ってみると大変有効です。
（毎回、発生する事例は異なるので、何が正解なのかははっきりしません。
選択肢も複数あるのが普通なので、今より一歩でも前に進むことができればOKです）
以下、当時の経過を時間をおって整理してみました。ぜひ、参考にしてみてください。
（大雨警報等の発表時間は市町村ごとに異なります。気象状況も地域により異なりますが
ここでは、現時点で入手できた茂原市を例に整理しています。）
令和５年9月7日12時～8日24時の気象経過等（茂原市の場合）
◆大雨の３日前（９月５日（火））
※テレビ等では、大雨に早めに備えるよう呼び掛けています。
〇銚子地方気象台では、以下のように情報を発表していました
千葉県では７日は大雨となるおそれがあります。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒してください。
◆大雨の２日前（９月６日（水））
※テレビ等では、大雨に早めに備えるよう呼び掛けています。
〇銚子地方気象台では、以下のように情報を発表していました
千葉県では、前線と台風第１３号周辺の暖かく湿った空気の影響で、
６日夜遅くから７日未明にかけて激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒してください。
◆大雨の１日前（９月７日（木））
※テレビ等では、大雨に早めに備えるよう呼び掛けています。
※夜には、時折雨が降り始めました。
※気象台では、大雨のタイミング等について軌道修正しています。
最新の気象情報に留意する必要があるのは、このためです。
〇銚子地方気象台では、以下のように情報を発表していました
千葉県では、台風第１３号の影響で、
８日から９日にかけて、大雨となるおそれがあります。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒してください。
◆大雨当日の朝（９月８日（金））
※明け方前（まだ暗い状態）から「どしゃ降り」の雨が降っています。
※明け方には、「大雨警報」「洪水警報」も発表され、「土砂災害警戒情報」も発表されました。
※発達した積乱雲の存在を示す「竜巻注意情報」が繰り返し繰り返し発表されています。
〇日の出の時間を過ぎ明るくなってきましたが、外は滝のような雨が降っています。ゴーゴーと降り続いています。
すでに道路冠水が始まっています。
〇銚子地方気象台では、以下のように情報を発表していました
千葉県では、８日夜遅くにかけて、激しい雨や非常に激しい雨が降り、
９日明け方にかけて大雨となる所があるでしょう。
土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
関東甲信地方では８日日中から夜にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が
急激に高まる可能性があります。
◆大雨当日の昼前（９月８日（金））
※外は、猛烈な雨が降っています。恐怖を感ずる雨です。
※テレビでは、被害報道が流れ始めました。
※100ミリを超える猛烈な雨が降っていることを速報する「記録的短時間大雨情報」が
繰り返し繰り返し発表されています。
〇浸水はどんどんひどくなっています。昼過ぎには１メートルを超えたところがあります。
〇銚子地方気象台では、以下のように情報を発表していました
【顕著な大雨に関する千葉県気象情報】千葉県北西部、北東部、南部では、
線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いています。
命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっています。
◆大雨当日の午後（９月８日（金））
※雨の降り方はだいぶ落ち着いてきましたが、この大雨で、
土砂災害、低い土地の浸水や河川の増水・氾濫が発生しました。
【関連リンク】
◆中央防災会議防災対策実行会議ワーキンググループのメッセージです。
＜国民の皆さんへ ～大事な命が失われる前に～＞
○行政は万能ではありません。皆さんの命を行政に委ねないでください。
○皆さんの命は皆さん自身で守ってください。
○一人では避難が難しい方の援助など、地域の皆さんで助け合いましょう。
※地域から犠牲者を出さないため、あえて、行政の限界を明確にしたものです。
自らの判断・行動の必要性に気づいてもらうためのメッセージです。
