大事な人の避難行動を考える ~大雨災害から命を守る~

<当支部会員である板井秀泰様からの投稿です>

みなさんの大事な人(両親、夫や妻、子供や孫、友人や恋人 などなど)は、大雨から自分の命を自分で守ることができますか?
いつも、みなさんが傍にいるとは限りません。
ぜひ、このコラムを参考にして、必要なことを教えてあげてください。

【1】近くに、水害や土砂災害のおこりやすい場所はありませんか?
[チェック]<水害、土砂災害の起こりやすい場所>
▶水害:降った雨水は、周囲より低いところへ流れ、集まる。
▶土砂災害:概ね30度以上の斜面は崩れる。
※対策工事をしていても、設計を超える現象や力には耐えられません。
[チェック]<洪水浸水想定区域>
[チェック]<土砂災害警戒区域等>
(参考)<土砂災害 見逃された危険箇所」(NHK時論公論)>

【2】市町村が発表する避難情報を理解しましょう。
[チェック]<避難情報(避難勧告が廃止され、避難指示に一本化)>
[チェック]<避難行動判定フロー・避難情報のポイント>

【3】千葉県に大きな被害をもたらした実際の大雨の事例を見ながら、警戒レベルの高まりと避難行動との関係をイメージしてみましょう。
※あなたの大切な人の『自宅付近の状況』『外出先の状況』と思って避難行動をイメージしてみてください。
[チェック]警戒レベルを踏まえた避難行動を確認
<令和元年10月25日の状況>
<キキクル(危険度分布)>
[チェック]<大雨・浸水時や夜間の屋外の移動は危険>
(参考)<雨と風の強さとイメージ>
(参考)<非常に激しい雨(滝のように降る雨:1時間に50ミリから80ミリ)>

【4】<国民の皆さんへ ~大事な命が失われる前に~>
○行政は万能ではありません。皆さんの命を行政に委ねないでください。
○皆さんの命は皆さん自身で守ってください。
○一人では避難が難しい方の援助など、地域の皆さんで助け合いましょう。
※地域から犠牲者を出さないため、あえて、行政の限界を明確にしたものです。自らの判断・行動の必要性に気づいてもらうためのメッセージです。

【5】<住民の避難行動のきっかけ>
身近な人からの「生の声」が、避難行動につながるとの報告があります。しかし、その対応に気を取られ「身近な人」が逃げ遅れるようなことがあってはいけません。
いざというときは、【4】のメッセージにあるように、「自らの命は自らが守る」「地域の助け合い」が重要になってきます。
(参考)<逃げなきゃコール>

【6】マイタイムラインや地区防災計画に着手する前の事前学習として使える教材の一例です。
※まずは、はじめてみましょう。オンライン方式でも対面方式でも学べます。
<eラーニング教材「大雨の時にどう逃げる」>
<気象庁ワークショップ「経験したことのない大雨 その時どうする?」>
<防災啓発ビデオ「急な大雨・雷・竜巻から身を守ろう!」>