皆さんは、「台風」と「熱帯低気圧」の違いをただしく認識されていますか?

日本の南、熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びます。
この「熱帯低気圧」の内、最大風速が18メートル以上のものを「台風」と呼びます。
「台風」と「熱帯低気圧」の違いは、最大風速の違いしかないのです。
「あれっ、雨量は関係ないの?」と思った人がいるかもしれません。
結論を先にいうと、雨量は関係ないのです。
海面水温の高い熱帯の海上で発生する低気圧は、大量の水蒸気がエネルギーとなって発生・発達します。
大量の水蒸気は、雨の源です。従って、「台風」であっても「熱帯低気圧」であっても、大雨となることに違いはないのです。
なお、「熱帯低気圧」の最大風速が17メートル以下だからといって軽く見てはいけません。
10~15メートルでは、風に向かって歩きにくくなり、傘はさせません。
15~20メートルでは、転倒する人もでる風なのです。
(重要1)
風は、強くなったり弱くなったり(「風の息」といいます)します。
このため、情報では10分間平均の風速を用いて表現することが多く、その最大値を「最大風速」といいます。
瞬間的に吹く風の強さは、周囲の建物や大気の状態等の影響を受け、場所によって異なります。
平均風速の1.5倍程度となることが多く、時に、3倍以上となることもあるので注意が必要です。
皆さんの周りに、風に飛ばされそうな物はありませんか?
皆さんの家にある物が風で飛ばされると、周囲の人に被害を及ぼすかもしれません。
日頃からの備えも重要です。
(重要2)
すでに台風シーズンとなっています。
念のため、5月21日のコラムを読み返していただき、避難情報の種類と行動との関係など確認してください。
(参考)台風経路図(気象庁ホームページ)