内灘町社協災害ボランティアセンター(VC)に単独参加

日本防災士会千葉県支部事務局の友部さんからの投稿です。
私は一個人のボランティアとして、2月4日(日)から9日(金)まで5泊6日の行程で、内灘町社協災害ボランティアセンター(VC)に単独参加してきました。
VCの主な活動内容は、現時点では、1.被災者の生活再建お手伝い(瓦礫、家具類、生活雑貨類の住居、敷地からの撤去)、2.町避難所の運営支援(男女トイレ清掃、各種運営作業補助者)、3.町役場で被災者対応事務補助(案内誘導、り災証明など各種事務作業のお手伝い)です。
私は作業系の“フル装備”で参加したので、VCでのマッチングでは連日「1」になり、作業ご依頼者(被災者)宅での現場作業のほか、VCと現場を往復する10人乗りワゴン車(ボランティアの皆さんの送迎)の運転を頼まれました。
VCは1月4日に開設され、2月1日から上記3項目の活動がスタートしました。
内灘町の被害家屋は計1404棟(石川県危機管理室調べ、1月31日現在)に上っていますが、ご依頼件数はまだ少なく、作業は1日2~4件ほどです。
内灘町社協では、ニーズ調査の結果から、被災者の多くは、この先どのように生活を立て直すのか、今なお途方に暮れている状態。家を壊し、建て直すのか、あるいは地元を離れて引っ越すのか、決めかねている。その判断(方向性)が固まらないと、VCに支援を頼めない――としています。
地震の震動による住居倒壊なら、同じ場所で家を建て直す選択肢がありますが、「側方流動」の場合、地域の大半が液状化した軟弱地盤なので、“わが家”の敷地内だけ地盤改良工事をしても、やがて周囲と段差が生じ、実効性を望めません。上下水道も、敷地内と外側とで配管がずれてしまい、ライフラインに影響します。
このような被害特性が、被災者の皆さんの生活の行方をさらに複雑にしています。
「能登半島地震」ときくと、メディアで大量に情報が流れて来る奥能登方面に目が向きがちですが、被災のあり様はもっとも色濃い震源域一帯だけではなく、グラデーションのように周辺域まで及んでいます。その中の1軒、1軒が「被災者宅」です。
内灘町は、震源域から南へ約100kmにあり、めったに報道されません。報道の情報量は、集まるボランティアの人数にほぼ比例します。
内灘町でご依頼者のニーズが増えるのはまだ当分先になりますが、能登半島方面の被災地全体を「マクロ」の目線だけでなく、「ミクロ」の視点でも見渡していただけると、とてもうれしいです。
「ふだん通りの暮らし」を取り戻されるまで、先はまだまだ長いので、「がんばり過ぎず、踏ん張って!」と願わずにおれません。

千葉県支部では今、現地へ行くボランティアを募る検討がなされ始めたようです。
もし「チーム」として行くなら、なかには「初めて」という人も含まれるかも知れず、安全第一を完遂するため、それ相応の組み立て(事前の準備)がいります。
私は、行き先はどこであれ、日程が合えばチームに参加したい考えを持っていますが、ほかに同じようなお考えの方はいらっしゃいますか。
できれば、準備段階から連携できると心強いです。

以下追記です。
被災地へ行くボランティアを募る、募らないを判断されるのは支部会なので、もちろんその決定に従います。
もし、募られるのであれば、いつ、どこへ、何人で、どのように行くか、一からの組み立てになるでしょうし、そうであれば協働の取り組みを通じて、防災士同士コミュニケーションを深められる機会になれば良いな、というほどの意味でした。念のため、書き添えます。
能登半島地震・内灘町社協VC関連写真 240209