4/29(金)避難所運営勉強会 『じっくり討論!HUG新地震バージョン②』実施報告
日 時:令和4年4月29日(土)10:00~11:40
場 所:ZOOMミーティング
開催名称:じっくり討論!HUG新地震バージョン②
内 容:座学
話題提供者:千葉県支部会員
参加人数:6名
令和4年4月29日、避難所運営勉強会 『じっくり討論!HUG新地震バージョン②』が行われました。
前回の振り返り、HUG実施例のビデオ視聴、を行った後、避難者カードやゲーム全般についてディスカッションを行いました。
≪ビデオを視聴して検討≫
- 事前説明をきちんとして体育館の通路・間仕切りをしっかり設定してから進めるのも良い。
- 授乳室を校長室に設定するのはなぜか?→個室だから、ソファがあるから、あまり人が来ない/校長先生は施設管理者なのでここは授乳室としない方が良いのでは?通信手段も確保されている。
- 校長室=災害対策本部?
- 校長室や職員室は個人情報が保管されているので簡単には使えないのでは?
- 校長室は「使えない」指定される可能性が高い。学校が再開した時の事を考慮。
- 看護学校では災害対応の授業は約15時間。事前準備で災害に関して扱い最後に演習、避難所の作成と救護所の作成。救護所ではトリアージがメイン。避難所の作成・運営は2時間ぐらい使う。前段階の事前準備は十分。まずは時間を決めて配置の設定、その後教員がイベントカードを入れる。
- 開発者の意図:①何も説明せずカードを順次読みパニック状態を作り、避難所運営をわからせる。終了後グループごとに意見交換。
- 施設管理者と一緒に体育館に実際に区割りを引いておく、教室の使用目的を予め決めておくと、物干し場など設定しておくと良いのではないか。実際に作られている地区もある(トイレの使い方ルールなども)。
- 事前にゾーニングが決まっていればテープや掲示物など備品も用意でき、誰でも避難所運営がしやすくなるのでは。
- 避難所開設キットがある自治体もある。
- HUGも繰り返し経験し、慣れると避難所運営も順調に行くのでは。日頃の付き合いも大切。
- 自治体主導の学校の避難所としての事前設定のルールはあるのか?地域の避難所運営委員会を作り学校と協議。必ずしも学校とゾーニングの打ち合わせができているわけではない。
- 連合自治会の中に連合防災委員会があり、避難所開設委員が設置されている。学校側と避難者が行政と連携。連合防災委員会が中身の構築を検討し学校にフィードバック。
≪カード対応≫
【高齢夫妻と孫2人、家屋半壊】
- 後から両親が来て世帯人数が増えるかも。
- 高齢夫妻も割と若い、元気、働けそう、運営役員を担当してもらえるかも。
- 子供を見る人も考えておくべき。
- 居住地域ごとに配置が良い。
- 子供が騒ぐ?夜泣きする?
- 後ろにたくさん人が並んでいるのなら地域だけ決めて入れていかなればならないのではないか。
- とりあえず地域別に配置し、後で属性に応じて対応。
- 五月雨式にルールを作らない。人を入れる前に大まかなルールを決めておくべきではないか(最低限ゾーニングを)。→運営側の負荷が減るのではないか。
- 救護所ではトリアージし、優先順位を決めるが、順番に入れなければならないのか。→難しそう。
- 発災直後はそれほど人は来ないことも。3日後から人が増える。それまでに体制を整える。
- HUGはペンディング無しなので順番に入れなければならないが、トリアージ有りでも良いのではないか。
- リアルであれば第一受付、第二受付の設置可能、発熱者は分けられる。
- 福祉避難所が認知されていない自治体、開設しない自治体もある、住民に周知されていないこともある。
- 世帯人数が増えたら高齢夫妻は別に過ごしたいのか、半壊家屋に戻りたいのかヒアリング。
- 受付のテクニック-インタビューも必要。
- 後から移動してもらう、小さい子供がいても優遇できないかもという念押しをしておく。
- 子供を一時的に預かっている?それとも一世帯なのか。
- 現在はテントが設置されていて収容人数が決まる。カードは2×5m。
- 最初に判断したものが基準になる。
【受付の場所】
- 体育館の入り口。
- コロナ禍なので入口に近い所に前受付。
- 入口における振り分けが後の作業効率に大きく影響する。
- 運営委員会の人がいるところの近くが良いのではないか(ネタバレ)。
- 校門のところに車で来る人に対するコントロール(ネタバレ)。
- 避難者が安全とわかるまでは建物に入れない。
- 食料だけ必要とし宿泊を必要としない人。
- 屋外受付にテントを貼ると良いのでは。
- 発熱者発見したら追い返す?別部屋をつくる?→追い返せない→振り分け。
- M8直下型地震なら怪我人が相当多いのでは。怪我人、病人を分ける。
- 災害時、病院では診てもらえない、救急車は来ないことも考えられる。現実としては公民館などでは一時収容する部屋を設け留め置く。
- 機械的に「処理」しないと終わらないのではないか。
- 救護所をつくっておき怪我人を運び込んでおく→避難所を回る医療班が来る。
【受付で訊くべき事項】
- 既往症のある人はカードに予め書いておく自治体もある。
- 特技、医療関係者か、運営の手伝いをしてくれるか(受付カードに記入できるようになっている) 。
- 受付によって訊く情報が違う。発熱者のスクリーニング。
- 一人一枚+一覧表+個人情報の用紙がある自治体も。
- バーコードで処理する自治体も。
- ヘルメットを用意しておきバーコードを貼付。
【アラサー夫妻、子供一人、家全壊、車】
- 元気そう、避難所運営に貢献できそう。駐車場が必要(車中泊を希望していない)、駐車場のゾーニング必要。
- 自宅のカーポートが無事なら避難所に行かず車中泊も良い。食料は取りに行く。
- 避難所で受け付けていない人にも食料が支給されないと思う人は多いのでは。
- 避難コミュニティの把握と支援が重要。在宅避難を含む。自治体頼みは難しい。スマホを使い避難コミュニティをどう把握するか。避難所が避難コミュニティ全体をまかなう救援センターとなるべき。
- 配給に関しては個人ではだめ、自治会を通して→問題あり。差別はNG 。
- 物資支給のセンター=現時点では避難所と考えて良い、マンション単位でまとめて取りに行くなど。
- 分散避難を推奨すべき。配給だけでも受けられるならその情報を周知。
- 今後の避難所で重要なのは登録して物資配給が受けられること。
- 避難生活の場と物資支給の場が分かれている例もある。
- 被災者同士のトラブル:家に住めなくなり避難所に来る人VS 家が無事で食料だけ貰いに来る人。
- 結局は全てのカギは受付にあるのではないか。
- 被災者は気が立っていることが多々ある。暑さ、寒さ、天気など小さな配慮の積み重ねも大事。