7/30(土)会員向けスキルアップ講座 『ペーパー防災士日記 2022夏~「受援力あれこれ」&目指せお天気ガチ勢』実施報告

日  時:2022年7月30日(土) 20:00-20:05
場  所:ZOOMミーティング
開催名称:『ペーパー防災士日記 2022夏~「受援力あれこれ」&目指せお天気ガチ勢』
内  容:座学
話題提供:千葉県支部自然災害と情報活用コミュニティ
参加人数:18名

2022年7月30日、会員向けスキルアップ講座 自然災害と情報活用シリーズ
『ペーパー防災士日記 2022夏~「受援力あれこれ」&目指せお天気ガチ勢』
が行われました。

【プレゼンテーションの内容】
私は、半年前に「かくれ新米防災士」として発表後、現在は無活動で名ばかりのペーパー防災士です。
そんな自分が唯一「防災士」と繋がれる頼みの綱が、防災士会のスキルアップ研修でした。
今回は、受講した研修を軸に、主に「受援力」と苦手だった「気象へのチャレンジ」をテーマに日記形式で語りました。

■前回の自分の発表の積み残し(「チーム」について)
・思えば自治会メンバーとは「チーム」だった
・「チームビルディング」を考えていて出会ったキーワードは「心理的安全性」
・「このメンバーでやっていく」

■救命処置に持ち続けていた不安の解消
・通りがかりに軽度の救急搬送に関わり、見知らぬ人と「にわかチーム」で協働
・依然抱えてきた不安「複雑な条件でのAEDや心肺蘇生の要不要、正しい処置は?」は変わらず
・そんな中受講した研修で特に止血の方法を知り不安が和らいだ

◎ 7/23 日本防災士会本部研修「身近なもので応急処置」

■受援力について
2月、3月と受援力について学び、考え、チャットやワークショップで発言する機会をいただいた。

◎2/26 日本防災士会本部研修 受援力!~助け合いのポイント~(講師:吉田穂波先生)

◎3/12 「東日本大震災風化防止シンポジュウム」
「支援」と「受援」〜私たちにできること〜

自分から近い受援力、遠い受援力
・行政による受援計画策定、専任担当者配置、駐車場の用意等の具体的な準備も受援力。
・一方で、個々人が「人に迷惑をかけたくない」という心情に引っ張られない。
・今ここでの正しい判断として「助けを求める、受け入れる」ことを選択できるように
・意識を新たに持ち具体的なスキルを学ぶのも受援力

小さな実践
・職場で「タスケテー」「ねえねえ教えて」と人に頼ってみた
→意外な解放感
人との関係性がやや変化
・小さなことで実験的に行動して起こった、その変化を味わった。

アサーティブネス
・「アサーティブネス」は吉田穂波先生の書籍「社会人に最も必要な「頼る」スキルの磨き方」で紹介あり
・「相手を思いやりながら、自分の意見や気持ちをしっかり伝える」スキル
・攻撃的にならず、自分を犠牲にせず、自分も相手も大事にして自己主張
・私に必要なことだけど難しく「あの行動はアサーティブではなかった」と反省もしばしば
・リーダーのアサーション。心理的安全性の高いチームを目指すリーダーはどの方法を選択するのか。

受援と支援
・今受援が必要な人へは、受援力を求めるのではなく、支援をする。
・支援と受援は循環し、入れ替わり、誰もが両方の立場になる。
・受援者が「ここからは一人でできない」と見極めるように、支援者も専門家に引き渡すタイミングの見極めが必要?

■目指せお天気ガチ勢(壊滅的に理系がダメな立場からの気象分野へのアプローチ)

◎5/28 千葉県支部スキルアップ研修 防災チャットボットの活用事例と今後について

・システムの導入から活用へのスピード感に驚き
・発表に触発され「ユーザー自らが報告をするシステム」体験のため、スマホに気象情報サービスアプリを導入。
・システムの任意報告事項に『温度・湿度・気圧』?
→簡易計測機器を衝動買いして安定しない数値に悪戦苦闘
→徒労だったがこの体験で観測数値が身近になり、自分の気象に対しての感じ方に変化。

◎6/26 千葉県支部スキルアップ研修 大雨の時は要チェック!~スマホで気象庁の情報活用~

・参加者みんなで同時にスマホを触り、手指を動かして身体で覚えた実のある1時
→後につながる大事な体験
・講座中に「これが欲しかった」と思う機能に行き当たり感動したが、実は「ハザードマップ」だった
→防災士としての自分の酷さに愕然、体系的な復習と知識整理の必要性を感じる

引き続き気象情報サービスの活用
・新たに簡易計測器を用意。割りばしで作ったミニ百葉箱に入れて日々計測中
→計測結果のグラフからの気づきや疑問から新たな関心へ
・24時間配信の天気番組をBGMのように利用
→特に地震、大雨、噴火の際はすぐアクセスして解説を確認。
・講座を入口に新たなツール活用への扉が開いた
気象庁のメニュー内の各種有用なツールや資料
国土交通省「川の防災情報」
→以前と違いTVから流れる気象のワードに敏感に。身を乗り出して見るようになった

■まとめ
今回、受援力のことを考えていて「助けて」と言ってみたら状況が少し変わりました。
お天気のシステムに参加してみたら、苦手分野がマイブームになりました。
行動したら、考え方と気持ちがついてきて、行動と思考と心はセットだったと実感したこの半年でした。

□ファシリテーターより
発表者自らが研修や書籍など多くの情報を積極的に取得し新たな洞察へと発展させる姿勢とその実りが印象的でした。特に今回は「受援力」という普段あまり考えないテーマを取り上げていただいたことで、多くの気づきがありました。普段支援する側にある防災士ですが、受援についても考えなければ、善意で送られた支援が必要とする人に届かないこともあります。支援する側、される側の立場は時として入れ替わり、同じ人が支援者になることも受援者になることもあります。アサーティブネスや普段「助けて」と声を挙げにくい現状、マインドセットなども含め、新たな課題の糸口を示していただけた有意義な会となりました。