1/29(土)会員向けスキルアップ講座 『かくれ新米防災士の迷走12ヶ月』実施報告

日  時:2022年1月29日(土) 20:00-21:10
場  所:ZOOMミーティング
開催名称:『かくれ新米防災士の迷走12ヶ月』
内  容:座学
話題提供:千葉県支部自然災害と情報活用コミュニティ
参加人数:17名

2022年1月29日、会員向けスキルアップ講座 自然災害と情報活用シリーズ 『かくれ新米防災士の迷走12ヶ月』が行われました。

【プレゼンテーションの内容】
・熊本地震をきっかけにした防災、「防災士」との出会い
・自称「元々地域活動に無関心」な発表者は、ついに来た久々の輪番で1年間の自治活動参加へ
・「はじめまして」のメンバー内では新参の、下層からのアプローチの事例として発表
・細かいことを見過ごせず一人悩んでは、結局従来どおりの選択を選ぶ繰り返し
→立ち止まり悩むことは無駄でなく「備え」だった。機会が来て形になったことを実感
・コロナ禍でチームの時間がない中で、効率化のための試みをこまごま実行
・「この地域にも地区防災計画は必要」と思い至る(→困難なのですぐ断念)
・次々現れる課題をチームで片付ける一方で、次チームへの引継ぎまで見越して担当の垣根を越え一部ドキュメント化。随時チームの合意を得ておいた
・担当外への越権を容認してくれたチームメンバーの懐の深さに感謝
・会員住民へ防災情報その他を等身大・ボトムアップで毎月発信→共感の手ごたえ
・自身が多くの情報に溺れる中、発信の基準は「ニッチ」「熱意」「生の声」「ローカル」
・刺激が強すぎると感じた情報は省いて発信~「脅しの防災」って何?(キーワード提示のみ)
・ふとした瞬間に「本当に情報は発信するところに集まるのだ」ということを実感
・地域活動と仕事の両立の難しさ。初めは理解されず大先輩に声を荒げることも。
・対外的な自治活動等での家族との温度差にやりにくさを感じるのは私だけ?
・聞いてみたらとなりの芝生は青かった、友人宅の自治活動事情
・マンガ、小説、防災本、写真集、地名辞典、TV番組、災害シミュレーションゲーム~防災士として何をすべきかわからず、手あたり次第体験した防災・地学コンテンツ
・「町内で誰が誰と連絡を取りやすいか」「誰が何を知っているか」~非常時のために任期当初から共有できたらいいのに~でも知っていたからって私たちに何ができる?
・若い世代の新入居に歓迎の意を表したい~乳幼児等会費割引案(提案に至らず)
・「無事ですタオル」の作製・配布の実際と、やって初めてわかった意外な問題点
・「従来の担当ごとの縦割りの引継ぎ」に加えてヨコ視点で「班長の1年間の仕事内容ファイル」を作成&配布
・地域活動で気づいた事:誰もが全員忙しい/すべての道は防災へ/地域活動はご縁
・ご縁があって集まったチームで1年、「みんなで一緒にやっていく」こと

まず、地域の自治組織での1年間の取り組みについて詳細なお話しを頂きました。前例もある中での困難、世代の異なる人々との協働の難しさ、活動を共にするチーム内で時にはぶつかり合いながらも真摯に防災知識の啓発に取り組み、アイデアを形にし、1年で10年分にも当たるような活動をされた体験談は大変貴重かつ興味深いものでした。「日頃の親睦は無形の財産」という言葉には重みがあり、地域住民のコミュニケーションや自治組織の活動への取り組みに大きなヒントや刺激を頂ける内容でした。

後半の意見交換では、無事ですタオルの導入、防災意識の高くない地元住民の問題、地道な活動を続けることで積み重ね協力者が増えた事例、高齢者をリードするための志願制の固定組織の設立など、地域活動に関する問題について参加者の意見を聴くことができました。

既成の概念にとらわれることなく、より良くより効果的で住民のためになる活動を、自らの知性、行動力、スキル、アイデア、調整力をもって成し遂げられた好事例は、他の防災士の活動を後押しするものとなりました。地域にも良いレガシーとなり残るのではないかと感じました。