10/16(土)会員向け勉強会 『マンション防災は「集住」の力を活かせ!-「自助」と「共助」をつなぐ「互近助」のはたらき』実施報告
日 時:令和3年10月10日(土)20:00~21:15
場 所:ZOOMミーティング
開催名称:マンション防災は「集住」の力を活かせ!-「自助」と「共助」をつなぐ「互近助」のはたらき
内 容:座学
話題提供者:渡辺一男さん、内田博司防災士(千葉市)
参加人数:8名
令和3年10月10日、会員向けスキルアップ講座- 『マンション防災は「集住」の力を活かせ!-「自助」と「共助」をつなぐ「互近助」のはたらき』が行われました。
【プレゼンテーションの内容】
・幕張ファミールハイツ ささえあい会(互助組織)について-高齢者、要支援者の生活支援と見守り活動を実施
・当該マンションの強み-活発なサークル活動
・参考事例:東京都昭島市「つつじヶ丘ハイツ北住宅」防災訓練
・幕張ファミールハイツの現状-総戸数576戸、築38-40年、居住者の約50%が65歳以上、バリアフリーになっていない
・当該マンションの組織-管理組合 理事会/自治会+防災会/ささえあい会
・課題-管理組合理事会、自治会、防災会、ささえあい会の協働が進まない現状
・協働できない理由と協働するための改善案
・早急にやるべきこと-災害時の安否確認の即時化・システム化と救助の即時化
・防災・防犯・介護・医療の連携を考えた予測・予防と生活支援-、「地域包括ケアシステム」の導入へ
・当該マンションのビジョン-自助と共助をつなぐ「互近助」の導入/強い絆のコミュニティづくり
・東日本大震災の被害
まず、話題提供者より大変内容の濃い事例報告が行われました。大型マンションを支える運営組織は整っているものの、2年交替の輪番役員により運営される管理組合理事会、自治会、防災会と、恒常的役員が運営を担う互助組織の協働がうまく行われず、自助・共助の取り組みが有機的に進みません。輪番役員と互助組織の恒常的役員の意識の差が大きな隔たりを作っています。住民の高齢化も進んでおり、2025年問題も切迫した課題となっています。このような問題を解決すべく、各組織間の対話が続けられています。
参加者を交えた意見交換においても、長年かけて築かれた理想的とも見えるシステムが現実として直面する問題解決につながらないという課題や、現状の打開策などについて話し合われました。一朝一夕に良い解決策は見出せませんが、内外からの粘り強い働きかけや取り組みによって自助・共助の意識向上を働きかけることも問題解決の一助になるかも知れません。今後も議論を続けるべき問題であることを痛感させられました。