会員向け勉強会『知っているようで知らない、命を守るためのひと工夫』実施報告

日  時:令和3年9月11日(土)20:00~21:10
場  所:ZOOMミーティング
開催名称:勉強会『知っているようで知らない、命を守るためのひと工夫』
内  容:座学
話題提供者:西川正防災士
参加人数:12名

令和3年9月11日、会員向け勉強会-『知っているようで知らない、命を守るためのひと工夫』が行われました。

【話題提供者からの発表】
●要介護の高齢者と同居し、在宅避難を想定した対策
1 最低限の防災準備:旧耐震家屋の補強
2 最低限の食料を確保:普段食べる食品をローリングストック
3 移動は車:最低限の避難ができるよう避難用品や介護用品を車にも備蓄
4 インフラが途絶してもある程度は耐えられる:水、電気、ガスの確保
5 医療への連携ができる:車にお薬手帳を常備、飲み薬を定位置に整理

●知っているようであまり注目されない事
・普段使いの眼鏡などは予備を準備
・介護の視点で考えると必要なもの:老眼鏡/入れ歯/おむつ/口腔清浄用品/杖など
・介護者不在時の対応:安否確認方法/外部への連絡方法(近所への説明とお願い)

●介護目線での工夫
・マジックテープやS字フックを使い身の回りの物の定位置を決めて整理
・靴等をベッドの下に常備

●身近で使うものはサイドテーブルに
・地震等で散乱しないようにトレーに入れておく:トレーをマジックテープで固定
・懐中電灯やランタンには紐を付け、首から下げられるように+紛失防止

●安否確認ができるように
・ネットワークカメラを使い、スマホで家の状況を確認できるようにした

●外部へ助けてコールができるように
・ブザーを居室やトイレ、風呂場などに設置、設定により家の外にも聞こえるようにした

●介護用品の流用
・災害時のトイレについては介護用品のトイレを流用

【参加者との意見交換、情報共有】
●車に常備するもの
・発電機を常備
・燃料は常に満タンに。ガソリン缶を車の中に常備
・車のガラス破損を想定しビニール袋を備える

●インフラの確保、備蓄
・自宅の庭にテントを張り避難できるようにしている
・防災井戸を確保
・水の備蓄はウォーターサーバーを活用
・アウトドア用品を活用
・情報通信手段の確保:トランシーバーと発電機を用意
・特別な非常食は用意しない、地域のどの家庭も1週間ほどの食品を持っていることが前提
・備蓄は一時避難所用、指定避難所用、在宅避難用と分けて準備
・食品は賞味期限を管理して定期的に棚卸し
・1回で食べきれるサイズの防災食は携行に便利
・懐中電灯と笛を寝室に常備
・着替え等のために透けないレインポンチョを常備

●共助
・避難は近隣で助け合う

●マンション
・水回りの使用は要注意
・戸棚が開かないよう固定器具を取り付け
・マンションそのものは耐震構造だが下水への接続が耐震ではない

介護目線で行われている在宅避難に関する取り組みに関し詳細に紹介された他、参加者からも日頃の備えや取り組みに関する情報や事例の共有があり、充実した勉強会となりました。