「線状降水帯」というキーワードを使った「顕著な大雨に関する情報」

<当支部の会員である板井秀泰様からの情報提供です。>

線状降水帯」ということばを聞いたことがありますか?

「線状降水帯」は積乱雲がほぼ同じ場所で数時間停滞することにより大雨となるもので、災害の危険度が急激に高まります。
「令和2年7月豪雨」では、九州において線状降水帯が多数発生し、熊本県では球磨川が氾濫し、多くの人が犠牲になりました。

◆「線状降水帯」といキーワードを使った「顕著な大雨に関する情報」
気象庁では、6月17日から「線状降水帯」というキーワードを使った「顕著な大雨に関する情報」の発表を開始します。
この情報は、大雨による災害発生の危険度が急激に高まっている中で、線状の降水帯により非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている状況を伝えるものです。警戒レベル4相当以上の状況で発表します。
予想ではなく、すでにそのような状況になっていることを伝える情報で、千葉県では、令和元年10月25日の事例※で、発表される可能性があります。
※この事例は、2021年5月21日コラム「5月20日から、避難情報が大きく変わりました」でも紹介しています。

◆この情報が発表されたら
※崖や川の近くなど、危険な場所にいる方
1.地元市町村から発令されている避難情報に従い、直ちに適切な避難行動をとる。
2.周りの状況を確認し、避難場所への避難が危険な場合は、少しでも崖や沢から離れた建物や、少しでも浸水しにくい高い場所に移動するなど、身の安全を確保する。
3.市町村から避難情報が発令されていなくても、今後、急激に状況が悪化するおそれもある。キキクル(危険度分布)等を確認し、少しでも危険を感じた場合には、自ら判断し、安全な場所へ移動する。

【重要】
1.甚大な災害を引き起こすのは、線状降水帯による大雨だけではありません。
2.自分の命、大切な人の命を自然災害から守るためには、「顕著な大雨に関する情報」が発表されなくても、何が起ころうとしているのか、防災気象情報などを参考にイメージし、少しでも安全な内に、自主的に早めの避難を判断してください。

◆更に詳しく知りたい方
顕著な大雨に関する情報の発表基準や情報文イメージなど
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/koushu210528.html